阪大山小屋

夏の終わり頃に白馬岳に行くため白馬大池駅から歩いて阪大山小屋に向かった。阪大山小屋での待ち合わせだったので、小屋で前泊しようと一日早く出かけた。親の原を一人でとことこ歩いて行った。神の田圃という小さな湿原がある。まだ時間に余裕があったので寝転がっているうちに本当に眠ってしまった。「もしもし」という声に起こされると子供を連れた白髪の老人が心配したのか「どうされましたか?」と問いかけてきた。びっくりして時間があったので休んでいましたみたいなことを言ったと思う。まだ頭の中がぼんやりしているうちに立ち去って行った。あれは仙人だったのか、それとも私の夢だったのか判然としない。でもとてもいい感じの二人連れだった。
阪大山小屋は無人で閉まっていて入れなかった。玄関の軒先で一晩中ネズミのガサゴソいう音と一緒に寝た。

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